おっつかれー!

「うむ、お疲れ」
「なーに気取っとんねん!今日も元気に行こなー!」
彼女は俺の幼馴染のさくらである。このド田舎の村では同年代は彼女しかいない。普通だったら喧嘩したりするもんだと思うが、そういう状況で喧嘩をしてしまうと誰一人友達がいなくなってしまうわけで、おそらく彼女と俺は気味が悪いくらい仲が良かった。
同年代が二人だけなのに陰キャも何もないが、おそらく俺は都会に出たら間違いなく陰キャだろう。そんな穴を埋めるかの如く、さくらは元気系女子として成長してしまった。

「なぁなぁ、今日も行くやんなぁ!」
「ああ、行くさ」
小さい頃は危険だからと止められていたが、最近は山に入って探検するのも怒られなくなった。田舎ですることのない俺たちの遊びといえばもっぱら山で探検することである。広大な山に囲まれているこの地域は毎日探検してもそれなりに新しい発見があるもので、それはそれで十分に楽しいものなのだ。
「今日はいつもと反対方向を攻めようか。」
「うん、ええよ、あっちの方は初めてやね!」
「このまま行くか!」
「おーーー!」

「お前、今週、アニメのあれ、見た?」
「見た見た、あれエグい話になってきたよねー。」
俺たちはたわいもない話をしながら、山道を歩いていく。
「あれ?あっちから水の音せえへん?」
「こんなところに川あったっけな?」
「行こうなー!」
俺たちは藪を漕ぎ分けて音のする方に進む。
10分ほど進んだところで…..
「あっ….」

うぉ、近くにこんなところあったんだ。
「すっげー、こんなんあったんやねー」

さくらは目をキラキラさせている。
「確かにすごいな、ってか綺麗だな」
「え、なに?私のこと?」
ここはあえて無視する。
しかしそれにしても美しい風景だ。山の中で育った俺たちでも神々しく見える景色だった。そして、その水が飲んでも問題ないレベルなのは見て取れる。
「よし、泳ごか?」
「え、泳ぐの?お前水着とかないだろ?」
「へへーん、水着はちゃんとバッグに….あれ….」
まぁこいつがそんな準備万端だったことなど一度もない。水着姿を拝めるかと思ったが、淡い期待は一瞬にして裏切られた。
「しゃーないなー、水着なしで泳ごか?」
「え?」

「だってしゃーないやん、水着ないんやし。」
「おま、でも、それ不味くないか?」
そう言うのも止めずに彼女は脱ぎ始める。
「だって、こんなええ湖あって泳がんとか、ありえへんやん?」
俺の視線は彼女の胸に釘付けになる。どんなブラをつけているのか….

…まさかのノーブラだった。
「おま、それ、….」
「あ、おっぱいのサイズのこと言ったな!」
「いや、その….」
「何、あんた恥ずかしいの?子供の頃から一緒にお風呂とか入ってんじゃん!」
「でも最近はなかっただろ!」
「んん?どうしたん?何を大人ぶっとんねん!」

確かに、数年前までは風呂で遊ぶこともしょっちゅうだった。しかし、そこにある裸体は、すでにかつてのものではなかった。小さいながらも、確かに膨らんだ乳房が、そこにはある。
が、流石にこの歳で、….まずいだろ….。
しかし、さくらは、こちらののっぴきならない状況に気づいていない。
構わずに脱いでいく。

「でもこんな場所あったんやねー。」
「え、何が?」

「話聞けや!」
話を聞こうにも俺の全ての意識は彼女の裸体に集中してしまってなんともならない。
「まぁええわ、泳ぐでー!」
全裸になった彼女は、俺など気にせず、水の中に入っていった。

「へへへ、気持ちいいー」
うん、俺も今最高に気持ちいい。世界で一番見たかった、全てがそこにあるわけだから。
「あんたも一緒に泳がんの?」
うん、今服を脱ぐとえらいことになる。
「ん?あれ…?」

「あれ?あれっ?」
「さくら、どうした?大丈夫か?」
「どないしよ….なんや….」

「なんや、恥ずかしい……」
まさか…..
今、この瞬間に恥じらいに目覚めたのか….。
「あれ? あれっ?」
どうやらさくらはまだその羞恥感情をどう処理したらいいのかわからないようだ。もういっそのこと混乱に乗じるしかない。ここが鍔際である。
「….わかったよ、俺も脱ぐから、それで恥ずかしくないだろ!」
「そうだよ、早く脱げよ!」
もういい、見せつけてやる。
俺の、それを!

「うぇぇっ!何それ、あんた!」
「仕方ないだろ!」
「何それ、勃起ってやつ?」
「そうだよ!お前の裸を見たらこうなっちゃったんだよ!」

「な、何だよぉ、そんな急に…」
「仕方ないだろ。俺だってそういう歳なんだよ。好きな女子の裸を見て興奮しないわけないだろ!」

「なんだよぉ、もう、なんだよぉ。」
「すまん。」
「いや、こっちこそ、ごめん。」
「うん、わかった。あんたなら、好きにしていいよ!」

「え、まじで?」
「うん、あんた以外の人とえっちするとか、なんか想像つかへんし。多分はじめてはあんたなんやろうなーと思ってたわ。」
「でも、どうしたらいいのか….」
「したいように、すればええねん!ほらっ!」

彼女のこういう切り替えの早いところが愛おしい。
俺は遠慮することなく飛びつくことにした。
「えっ….」
ザッバーン!大きな音を立てて倒れ込む。

「そんなに、したかったんやな….」
「ああ、もうしたくてしたくて、たまらなかった。」
「ええよ…好きにして!」
まずは、膝を持ち上げて、じっくりと秘部を見ることにした。

「いや、なんか改めて間近に見られると、めっちゃ恥ずかしいんやけど…」
「いや、お前さっきまでスポーンって脱いでたやん。」
「でもな、さっきからなんでか知らんけど、めっちゃ恥ずかしいねん。」
「….入れても、いいかな?」
「…..ええよ….」

「ん….ぎっ…….」
「大丈夫か?痛い?」
「痛い、けど、大丈夫、続けて….」
俺は緩やかに出し入れを繰り返す。

「ん….ん…….」
「……..」
「無言になるの、やめて。なんか怖いわ。」
「いや、ずっとお前とこうしたかった夢が叶ってるからな。言葉にできなくて。」
「あんたもオナニーとかしてたん?」
「してた。お前を想像してしてた。あんたも?ってことはお前も?」
「うるさいっ!」
…しばらく無言で腰を動かす。しかし、童貞たる俺の限界はすぐにやってきた。
「すまん、もう出そうだ。」
「え、ちょっと、中に….」

「あ….」

ドクン、ドクン…..
とうとう、俺のそれは、彼女の体内に、目的の場所にたどり着いてしまった。
「ああっ、入って、きとる….」
最後の一滴まで、注ぎ込んだ。素直に彼女に悪いとは思っているが、止めようがなかった。

「あんた、中に入れたら赤ちゃんできてまうやん!」
「すまん。でも気持ち良すぎて、止めようがなかった。」
「まぁ、それは、私もそうやけど….」
….だめだ。ほんの数秒前までは注ぎ切ったと思っていた俺のタンクが、怒った表情ですら、みるみるうちに満たされていく。
「すまん、好きにして、いいんだよな。」
「ええけど、まだするん?」
「うん、まだする。」

「え、なに?どうすんの?」
「今度は後ろから….」

「なんか、さっきにも増して恥ずかしいポーズなんやけど…」

「……..」
いつも喧しい彼女も、とうとう言葉を失ってきた。

「ああっ…..ああっ……」
少しの痛みと快感の混じり合った嗚咽だけが、聞こえる。そして、先ほどよりも少し長い時間を経て、ようやく、2度目の頂点がやってきた。

「ああああああああっっっっっっっっ!!!!」
!!!!!!!!!!
………………………………..
しばらく、ただ二人の呼吸だけが静寂の中に流れる。

「ごめん、痛かった?」
「うん、まぁ痛かったけど、ちゃんと気持ちよかったわ。」
「それよりも!」
彼女は続ける。

「あんた、えっちする前にすべきこと、あるやろ?」
「え、何?」
「キス、キー、ス!。キスする前にエッチするとか、ほんまあんたは!」
「す、すまん。」
「ほれ、今しとき!それで私も機嫌良うなるから!」

俺は言われるがままに彼女と唇を重ねた。
今後、毎日こうやって期限を取らなきゃならんのだろう。….いい、すごく、いい。もっと振り回してほしいものである。