
2065年。かつてない人口減少の一途を辿る、とある国のお話。
少子化対策基本法に基づき、俺は今、聖行為実習を受けている。少子化対策基本法についてはこちらの記事で書いてあるが、かいつまんで言うと、次のようなルールが定められている。
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1 : 性欲は男女のお互いの協力のもと、解消し合うこと
2 : 第二次性徴を終えたことが確認できた男女は、制限なく性行為が許されること
3 : 性行為の希望は専用アプリで常に意思表明することができる
4 : 特定の人物に希望が重なった場合はAIができるだけ好みに沿う相手に振り分ける
5 :意に沿わない相手の場合は、理由の如何にかかわらず拒否することができる。また、避妊は女性の意思に沿うことが全てである。
6 : 意に沿わない性行為が発覚した場合は、執行猶予なしの懲役刑
7 : 避妊をしない性行為の場合は女性に一定額の報奨金が与えられ、出産、育児、教育に必要な費用は全て国が負担する。
8 : 育児、教育は国の責任で行うものであって、一緒に生活するか国の施設で平等な教育機会が用意された環境で育てるかは母親の意思に委ねられる
9 : より自由かつ活発な性行為の促進のため、若年者には「性行為実習」を義務付ける。LGPTQなど、特別な事情がない限り国の定めた相手と性行為をすること。
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9項の内容は、より活発に性行為に励むためのルールである。選り好みせず、ストライクゾーンを広げることで、気軽に多くの相手と混じり合うことが求められているのだ。
まぁざっくり言うと、クラスの女子全員とヤルことから始まるのだ。
この夢のような性行為実習。なのに俺は間の悪いことに体調を崩して休んでしまった。しかし、この制度はよくできており、そう言う場合は必ず後日家で補習することになっている。つまり、対象の女子の家に行って、行うのだ。女子の家で行うのは、男の家で意に沿わない行為にならないようにするための決まりである。
さて、今日の相手は….祈杜か…..

若干気が進まない相手である。
いや、可愛い子なのだ。可愛いと言うよりは一般には美人にカテゴライズされる奴だな。
俺より背の高く、スポーツは万能。男より女にラブレターもらうタプのやつだ。
美人は美人なのだが、正直寡黙すぎて、何考えているのかわからない。そんな奴とどうセックスすればいいんだろう。
ピンポン
チャイムが鳴る。どうやら祈杜が迎えにきてくれたらしい。
「お、来てくれたんやね。ありがとー。」

「ん…..」
….会話にならない…..。
ものすごく可愛いというか美人というか、見かけだけでいうとものすごくセックスしたい子ではある。しかし、ずっとこんなポーカーフェイスでやられてもなぁ。

徒歩圏内とのことなので、一緒に歩く。
怖いくらいに綺麗な子なんだが、何せ共通の話題がなさすぎる。
俺は写真部の陰キャ。祈杜は運動部のスターである。勉強ではまぁ、俺に勝てる奴はそういないにしても、祈杜も近いレベルにはいる。
とは言っても、これからセックスするのに、勉強の話ってのもなぁ。
俺たちは無言で歩く。
俺の視線に気づいた祈杜はいう。
「……何….?」

「い、いや、なんでもない、ただ、可愛いなと思っただけで….」
「そう…..」
会話が続かない。
やがて、俺たちはとある神社にたどり着く。
ん?なんで神社?

「ん…..」
いや、ん…じゃわかんねーよ。
「え、ひょっとして、お前の家って、神社なの?神職…」
「そう….。社務所で待ってて…」
言われるがままに俺は社務所に通された。
座って待っていると、祈杜もすぐにやってきた。
「あの、今日の実習内容って、どんな感じ?」
祈杜は気だるそうに答える。

「服装で相手を興奮させる実習….」
「へぇ、じゃぁ好みの服に着替えて、って話?」
「そう…」
「そうなんだ…..」

「で、私は何に着替えたらいい….?」
「うーん、悩ましいなぁ。とりあえず体操服にブルマーかなぁ」
「わかった….」
ほんと、最低限の会話しかしないな….

表情を変えることなく、脱いでいく。
まぁそれはそれでいいものかもしれないが、ちょと恥じらいでもあればなぁ。

祈杜は無表情に、淡々と脱いでいく。

下着だけになっても、無表情だ。

ブルマーにブラという最強装備なのに、感情が見られない。
何か、怒ってる?
「これで….いいの….?」

「まぁ、いいんだけどさ、恥じらいとかないんだな」
「もう慣れちゃったしね…」
「いや、それはそうだけどさ。なんか怒ってる?」
「怒ってない…」
「ひょっとして、体操服、嫌だった?」
「………..」
「いや、そうだったら言ってくれよ。無理にしなくていいんだよ。」

「…..あのさ、相談に……….乗って、くれない?」
予想外の一撃だった。あの祈杜が俺に相談だと?
「もちろんいいよ。でも俺なんかが力になれそうか?」
「うん、君じゃないと、…..ダメ…」
股間がぴくりと反応する。
「よし、任せとけ。なんでも解決してやるよ!」
大見得を切ってみたものの、祈杜の相談なんて、重そうだ….。
「私…..着たい服、ある….」
ん?…着たい服?
「ん、そうなんだ。じゃぁ着たいもの着ればいいんじゃね?」
「ちょっと着替えてくる….」
「あの…..」
「引かないでね…..」
それだけ言い放ち、彼女は席を立つ。
まじか、ドン引きする可能性のあるものを着てくるのか….
考えられるのは、彼女のキャラクターからすると、「女王様」だろうか。

正直女王様はあまりにハマりすぎてて見てみたくもある。ちょっと怖いが、新しい世界が広がるかもしれない。
もしくは、男装かもしれない。

男装だったとしたら、それはセックスの対象にはならんのではなかろうか。
そんな心配をしながら悶々としているうちに、足音がする。
「着替えたか?」
「着替えた….」
「見せてよ。」
「あの、….笑ったら…殺すから…」
?????????すげえこと言われた……
襖を開けて入ってきた祈杜は……

フリルつきの、アイドル衣装だった….
「うえっ?マジ?」
「….マジ….。」
「ちょっと待て、お前、こういうの好きなの?だったらなんで学校であんな感じなんだ?」
「知らない。私は可愛いものが好きなのに、周りが勝手に決めつける。」
….何このギャップ….。俺の息子殿はこのギャップにギンギンに反応している。
「でもいいじゃん、可愛いじゃん!俺、好きだよ」

祈杜は真っ赤になって立ち尽くす。
「ああ、そういうことね。アイドル写真なら任せとけ。」
「…..可愛く、撮ってね…」
全く想定していなかったが、突如撮影会が始まった。

「いいねぇ。ちょっと表情固いけど、可愛いよ!」

「スッゲェ、フリルが可愛い!」

「際どい!これは際どすぎる!」

「もう、俺悶絶しちゃいそう、可愛い!!!」
「ちょっと動きつけてみようか」

「いいねぇ!!!」
だんだん表情がほぐれていく
「もっと、全力で笑ってみて!」

「もう一歩!全力チアリーダーの感じで!」


見たことのない笑顔と、そしてパンツに、俺の息子殿は全力で屹立している。
「もう一つ、最後に、着たいものがある….」
「おっけーなんでも来い….」
そうか、祈杜は自分を解放できたことがなかったんだな。周りの期待に応えようとして….。
健気な子だ….
しかし….

女にモテるあの祈杜ゆずはが…..
3分後戻ってきた祈杜は….

メイドさんだった….
「お前さぁ、そんな表情見たことなかったぞ。もっと自分を解放していいんじゃないのか?」
「うん、わかっちゃいるんだけど…..ラブレターとかくれた子達に悪くて….」
「お前、わかってないな。そのギャップがあればみんなもっと悶絶すると思うぞ。プラスになることはあってもマイナスになることはない」

「そ、そうかな…ありがとう….」
「まぁ、俺は写真撮って楽しんでただけだけどな。」
「可愛いって言ってくれるの、君しかいないから…」
そうだな、確かに美人とは言われるだろうが、可愛いと言われるタイプじゃない。なんとなく、口にしてしまっていた….
「でも、ごめんね。君の興奮する服を着なきゃならないのに…」
「ああ、でも、そういうことか。流石に学校のみんなの前でアイドル衣装ってわけにはいかなかったわけだ。」
「うん….」
なるほどなぁ。それで体調崩して休んでいた俺がちょうど良かったわけか。
「いいよ、これで十分興奮してるし….。このまま、…する?」
「してもいいけど、….ちょっと汗かいちゃったから….」
「風呂に入ってからするか….」
「一緒に、入る?」
これで入らない男がこの世にいるのであれば、見てみたい。決して友達にはなれなさそうだが。

…って温泉かよ、自宅に?

また、固い表情に戻ってしまった。
ただ、不思議なもので、あの笑顔を見てしまった後だと、この固い表情すら愛おしく感じる。

「ゆっくり…入ってね…..」
「ああ、ありがとう…..」
だが、そんなあと一枚でお預けな状況で、気持ちが休まることなど、ない。
「どうしたの….?」
「いや、お前さぁ、そんなチラリズムの極限みたいな状況でくつろげるわけないだろ。」

「見たい….の….?」
「そりゃ、見たいに決まってる。」
「…でも、おっぱい、小さいから….ガッカリしちゃうかも?」
「お前、俺にちっぱいの魅力を語らせたら2時間かかるけど、聞くか?」
「…わかった…..」
タオルを外す。

恥ずかしさからか、わずかに前屈みになった姿勢と、表情が、愛おしい。
しかし、すぐに無表情に戻る

「これで..いいのかしら….」
曝け出された裸体は、もろに好みのど真ん中だった。
「いいんだけどさ、さっきの表情豊かな感じとのギャップがすごいな…」
「急には…変われないよ….」
「まぁ、まさか無愛想キャラがこんなに萌えるとは思ってなかったわ….」
「そう….」
しかし、学校ではこんな感じの高嶺の花が

俺の前では、一糸纏わぬ姿に……

ツン、と立った乳首が至宝である。このアングルは無表情だからこそ良い。そういう場合もあるんだなぁ。
しかし、急に表情が戻る。

「えっ……」
どうやら俺のイキリたった息子殿を見てしまったらしい。
「そりゃ、そうなるよ。こんな可愛い裸を見たらさ。」

「君、不思議だよ。私身長175cmあるからさ、大きな女って、男は敬遠するんだよね。」
「まぁ、正直そういう奴の気持ちはわからん。大きかろうが小さかろうが、可愛いは別次元の話だしなぁ。」

「そう、それなら…良かった….」
「ねぇ、触っても、いいかい?」
「…..いいよ….」
「じゃぁ、ちょっと立ってくれる?」
立ち上がった祈杜のスレンダーな体を見ながら、俺は、優しく、撫でる。

「え…おっぱいじゃなくて、そっち??」
どうやらそっちはノーマークだったらしい。
「ダメ….かな…?」

「いいけど..敏感だから….」

「ひあっ……」
敏感な部分に触れてしまったらしい。
「ごめん、痛かった?」

「痛くは、ない….ちょっと、感じちゃった…」
…….
「もう、濡れちゃってるね…..」

手についた愛液をじっくり楽しむ。
「ちょ、まじまじ見ないでよ…..」

「しよっか….」
まだぎこちないながらも、無理に表情を作る様子が愛おしすぎて、勢いを止めることは、できない。

「じゃぁ、いくよ…いいかな…」
「どうぞ…..」

「んぎっ…….!」
「大丈夫?痛い?」

「大丈夫、…続けて…」
今日一番の可愛い表情に、もはや祈杜を気遣うことなどできそうにない。

学校では女子たちのアイドルである祈杜ゆずはが…..
今はそのキャラも忘れて、快感に身を委ねる。

息子殿が、彼女の中で暴れ回る。暴れるに任せて、それに反応するように祈杜が喘ぐ。

バックの体勢になっても、抵抗する様子はない。少し心配そうな表情をしているが、ピンとたった乳首に俺の理性はすでに吹っ飛んでいる。

一突気するごとに、快感なのか痛みなのか、その両方を感じているような声を上げる。快感と痛みの境界線は曖昧なのだろう。

ピストンを強めていく。何かを訴えかけているようだが、もはや言葉にはなっていない。
目には涙を溜めている。しかし、そこで止めるのは、祈杜が本当に望んでいることではないだろう。

ようやくわかってきた。祈杜の、ともすると怒っているように見える表情は、彼女の心の鎖なのだ。怒っているわけではないのだ。だが、その表し方がわからず、怒った表情になっていたのだ。
それを力で突き破るのが、俺の役目なのだろう。

いく寸前、確かに彼女は微笑んだ。快感を、解放しろ!
俺は、そのまま、全てを彼女の中に解放する。

x軸方向だけでなく、y軸方向にも脈打つものが、彼女をも絶頂に誘った。
理知的な祈杜が、もはや獣のように叫ぶ。

「ふぇええ、すごかった…..」
「そう、その感じだよ。素直に無意識にできるようになってきたじゃん!」

「そうだね、随分解放できた気がするよ….」
「もう一回、したいっ!!!!」

「ははは、今したばっかりじゃん?」

「わかったよ。神事があるからちょっと外で待ってて…」
なんだよぉ。俺はすぐにでも2回戦したいのに。まぁ神事なら仕方ないか。
ーーー30分後ーーー

「….お待たせ…..」
また無表情に戻っているが、巫女服というギャップとは。
こいつ、わかってる!
とりあえず上から脱がしていく。

「え、ちょ….ここでするの?」
「ここで、する!」

「ちょ、ここ、外だよ!神前だし…」

30分もお預けを食らった俺のそれは、止められない。

「もう、……」

神聖なる場所であるという自覚が、お互いの興奮を高めていく。
いつの間にか上になっている彼女は自ら腰を振る。それに沿って息子殿は彼女の中で暴れ回る。

「私も、イっちゃいそう….」

「んあああっっっっっっっっっ」
本日2度目のそれが、彼女の中に注がれる。

「もう、こんなところでするなんて…」
「ごめん、でも巫女服なんて着てたら、理性吹っ飛ぶだろ?」
「でも神前だよ見られてるかもしれないのに」
「だからごめんて、なんでもするからさ。」

「そうだねぇ、その償いはしてもらわないとね!」
何を要求されるんだろう…

「3回戦、しよっか?」
それが償いになるのであれば、何度でも!
(完)